環境学習講演会
PYP探究ユニット「素材の活用」をすすめてきた黄組(4歳児)さん。
(このユニットについてはこちらをご覧ください)
7週間にわたる探究のなかで
「素材にはそれぞれ特性があり人はそれを活用する」ということを、
実感を伴って理解していってほしいと思って取り組んできました。
今日はHOOKかんきょう「協育」事務所の先生と、
甲府市環境部の方々が来園し、
「海洋プラスチックごみ問題」についてのお話や絵本の読み聞かせをする
「環境学習講演会」を行ってくださいました。
まずは、ゴミの分別に関するお話。
ゴミを分別することがリサイクルにつながることや、
牛乳パックやペットボトルは
トイレットペーパーや衣服に生まれ変わることなどを教えていただきました。
そして、「イルカのKちゃん(田口周一+DOLPHIN CLUB 著/大島良子 絵、教育出版)」
という絵本の読み聞かせ。
東京の海に捨てられた釣り糸が、イルカのKちゃんのしっぽに絡まってしまい、
さらにその糸に海藻がからまって尾びれに食い込み
やがてKちゃんの姿はみえなくなってしまった、
というストーリーで、真剣な表情で見入っていた子どもたち。
絵本が終わった後、「イルカだけでなく、ほかの生き物も
命を落としてしまったり怪我をしたりしていることを
知ってるかな?」と問いかけられると
「ウミガメのニュースを見たよ!!」という声が。
そこから、白いビニール袋が海に浮いていると
クラゲと間違えてアカウミガメが食べてしまい、
黒や青いビニール袋は海藻と間違えてアオウミガメが食べてしまう、
ということを教えていただきました。
また、クジラも口を大きく開けて餌を取り込む際に
プラスチックも一緒に飲み込んでしまうそうで、
子どもたちは、海のビニール・プラスチックごみで
苦しんでいる生き物がたくさんいる、ということを知ることができたようです。
さらに、「リサイクル」「リユース」に加え
「リデュース(ゴミを減らすこと)」
「リフューズ(ゴミになるものを断ること)」
という言葉も教えていただいた子どもたち。
「ごみを減らすために自分たちができることって何だろう?」
と考えてみると
「ごみを出さない!」
「使えるものはまた使う(リサイクルする)!」
「ものを大切にする」
など色々な意見が飛び出し
「ごみの分別をしたらいいと思う」
「幼稚園でも分別できるように、燃えるごみや
プラスチックやペットボトルを分けて入れるごみ箱をつくろう!」
と、さっそく行動に移そうとする姿もみられました。
今回の探究活動は、子どもたちにとって、
楽しみながら素材の特性やそのいかし方に気づくとともに
「地球上にある限られた資源」や身近な環境問題について
考えるきっかけになったようです。