マーケットゲーム

PYP探究ユニット「将来の夢」をすすめている青組(5歳児)さん。(このユニットについてはこちらをご覧ください)

6週間かけて探究していくなかで「それぞれが役割をもって生きている」ということを、実感を伴って理解していってほしいと思っています。

昨日と今日の2日間は、本短期大学保育専攻科2年生の授業とコラボレーションして行っている「マーケットゲーム」※に挑戦。

今年の舞台は、先月の「たのしい音楽会」で青組(5歳児)が演じた「くるみ割り人形」のイメージを取り入れた「ワールドフェスティバル」。

日本のお祭りに行って、いろいろな国のお祭りに興味を持ったくるみ割り人形とクララから、
「いろいろな国のお祭りを全部一緒にした『ワールドフェスティバル』をひらいたら、もっと楽しいお祭りになりそう!」「その『ワールドフェスティバル』でお店屋さんを開きたいから手伝ってほしい」と頼まれた青組(5歳児)さん。グループに分かれてそれぞれの国のお店屋さんの仕事をすることに…。ベルギー、フランス、ポルトガル、ブルガリア、ベトナム、アメリカのお人形さんたちも手伝いに来てくれました。

お店屋さんの種類は、おかしやさん(ベルギー)、やおややさん(フランス)、ふくやさん(ポルトガル)、はなやさん(ブルガリや)、どうぐやさん(ベトナム)、アクセサリーやさん(アメリカ)の6つ。
グループごと、どのお店を担当するかを決めて…商品をつくり、それを売ってお金をもらいます。



稼いだお金で、別のお店に行って商品を買うこともでき、
買い物をすると「しあわせメーター」というものが上がることも教えてもらいました。
お店で買い物をすると、
おかしやさんでは、お菓子を食べるとお腹いっぱいになるので「まんぷくメーター」のシール
やおやさんでは、野菜を食べると健康になれるので「けんこうメーター」のシール
ふくやさんでは、大好きな服を着ると安心できるので「あんしんメーター」のシール
はなやさんでは、花を見ると優しい気持ちになれるので「やさしさメーター」のシール
どうぐやさんでは、何かをつくるときに道具があると便利になるので「べんりメーター」のシール
アクセサリーやさんではおしゃれができるので「おしゃれメーター」のシールをもらえ、「しあわせメーター」に貼っていきます。
このメーターをバランスよく増やしていき、6種類のメーターがそろうごとに、
自分はもちろん、家族やお店の仲間を大切に幸せにできたごほうびとして、お金がたくさんもらえる!
というルールです。
ここには、「それぞれの役割をもつお店があるおかげで、わたしたちは幸せに生活することができている」ことを子どもたちに伝えたいという願いがこめられています。

子どもたちは、さっそく商品づくりをスタート。
用意された素材を使って、
洋服に必要なフェルトを丁寧に裁断してくるくる丸めたり、マッチに見立てたストローを切って袋に入れたり、・・・
他にも、クッキー、ブレスレット、レタス、などそれぞれのお店の商品をつくっていきました。



出来上がった商品が、次々と商品棚に並べられお店の準備が整ったら開店です。
お客さんに品物を売ったり、売ったお金で、他のお店に買い物に行ったりして、
お金のやり取りを体験しました。



「〇〇が少なくなったからつくろう!」と足りない商品に気づくと声をかけあってつくったり、
商品棚の並べ方を工夫したり、「いらっしゃいませー!」とお客さんを呼び込んだり…

「しあわせメーター」をバランスよく増やすために
「やさしさメーターがないね」「おはなやさんに行ってこよう」と協力したり…とみんなそれぞれ一生懸命。
商品を渡すときにはお客さんの目を見て「やさしい気持ちになってくださいね」と言葉を添えて両手で丁寧に渡す姿も見られました



さらに2日目の今日は、
「おかしやさんは、やおやさんでカカオを買うと、レベルアップ商品(チョコレートケーキ)の材料をもらうことができる」
「やおやさんはどうぐやさんでコップを買うとレベルアップ商品(ぶどうジュース)の材料をもらうことができる」
など、6つの仕事がつながっていることを意識できるようなルールも加わり、
子どもたちは、仕事と仕事のつながりやお店同士が支え合って成り立っていることも感じることができたようです。



今回登場したのは6つの仕事でしたが
これから、おうちの方の仕事や、自分たちの身の回りにある仕事にも目を向け
それぞれの仕事がもつ役割、仕事と私たちの生活とのつながり、
仕事と仕事とのつながりなどについて、感じたり考えたりしていきたいと思います。

本短期大学専攻科2年生の皆さま、たのしい実践をありがとうございました。

※「マーケットゲーム」は、2006年度から2008年度に山梨学院小学校が文部科学省から研究開発学校の指定を受けおこなった「アントレプレナー教育」実践において開発された活動です。
別名「市場体験型シミュレーションゲーム」とも言われます。
「社会のミニチュア」とも言える空間の中で、子どもたちは、コミュニケーション力、チームワーク力、状況判断力、柔軟な問題解決力など、 様々な力を複合的かつ総合的に発揮していきます。

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